防災研修会:病院版BCP作成に向けたタイムラインワークショップ(第3回)
谷田病院と連携をとっているみどり保健室学びの教室として、病院版BCP(事業継続計画)作成のための防災タイムラインワークショップを講師として早田蛍さんへお願いし、3回にわたり実施いたしました。早田蛍さんの詳しい紹介はこちらhttps://hotarutenki.com/
3回目は、災害発生後の対応について「初動対応」「急性期」「復旧期」の3つのフェーズに分け、各部署の皆様がそれぞれの役割と具体的な行動について検討を行いました。
前回に引き続き、参加者の皆様は活発に意見を交換され、真剣な眼差しでワークショップに取り組んでいらっしゃいました。話し合いが進むにつれて、平時に確認・準備しておくべき事項が明確になり、90分という限られた時間では議論が尽きないという声も多く聞かれました。
単に計画書を作成するだけでなく、ワークショップ形式で考えることによって、参加者一人ひとりが災害を「自分ごと」として捉え、より現実的に対応をイメージできるとともに、潜在的な課題も浮き彫りになりました。
本ワークショップの実施にあたり、坂本町の峯苫医院様には多岐にわたる貴重なアドバイスを賜りました。峯苫医院様の災害経験に基づいたお話は、日頃の備えに対する意識を改めて強く持つ重要性を教えてくださり、私たち自身の油断を戒める警鐘となりました。心より感謝申し上げます。峯苫医院様の経験は、多くの医療関係者の皆様にぜひ共有されるべきだと強く感じました。
また、ご多忙の折にもかかわらず、遠方東京よりワークショップの様子を見学にお越しいただきました大津山先生よりも、助言を頂き貴重な時間となりました。ありがとうございます。
近年、災害の増加に伴い、医療現場におけるBCP策定は喫緊の課題となっています。しかし、策定されたBCPが実際に災害下で機能し、患者様の命を守り抜き、困難な状況下で医療従事者自身の心を支えるためには、私たち一人ひとりの意識と日頃からの準備が不可欠です。
既存の防災研修だけでは、必ずしも実践的な対応力を養うには限界があると考えられます。過去の地震や水害から多くの教訓を得ている熊本県においては、この貴重な経験を活かし、医療現場全体の防災意識と対応力をより一層高めていくことが重要です。
今後は谷田病院内でBCPチームが作られるため、そこにつなげていきたいと考えています。引き続き、講師をしていただきました早田蛍さんには助言等を頂きたいです。誠に貴重なお時間を頂きありがとうございます。